家電

2011年11月18日金曜日

【LuvBook S】「持ち運べる高性能」を目指したモバイルマシン

長い間、モバイルマシンには「コンパクトなボディ」と「長時間駆動」が求められ、性能が軽視されてきた。


その最たる例がネットブックといえるだろう。携帯しやすい小型ボディながら低消費電力なAtomをCPUに採用し、実用的な駆動時間を確保している。近年、流行となったCULV(超低電圧)版CPUを採用したノートPCも、同じ基準に依った製品ジャンルといえる。

ところが現在のモバイルマシンには、明らかにこれらの潮流とは異なる要素が求められている。
携帯しやすいサイズ、実用的なバッテリ駆動時間に加え、ハイパフォーマンスというニーズも要求されている。
ここで紹介するマウスコンピューターの「LuvBook S」シリーズは、11.6型ワイド液晶を採用したコンパクトボディによる機動性と、スタンダードサイズのノートPC並みの高性能を両立したマシンだといえる。

アルミヘアライン加工で高級感を演出


まずは外観をチェックしてみよう。
LuvBook Sシリーズにはレッド、ブルー、シルバーの3色が用意されているが、今回手元に届いたのはレッドの「LB-S210XR-SSD」。ビビッドなカラーリングの天板はアルミヘアライン加工が施され、樹脂素材にはないメタル感を放っている。また「mouse computer」のロゴタイプは立体的なエンボス加工になっており、外観上のアクセントとしての役割も果たしている。


パームレストおよびタッチパッド、左右クリックボタンも天板と同色でまとめられている。
こちらはアルミヘアライン加工ではないが、天板と同色のカラーを採用することで統一感を演出。ちなみにブルーやシルバーも天板とパームレスト部のカラーが統一されている。なお、天板はラッチレス構造。ディスプレイを開閉することが多いモバイルマシンにはありがたい仕組みだ。

LuvBook S007.jpg標準電圧版CPUでスタンダードノート並みの性能
前述したとおり、モバイルマシンは機動性を優先するため、パフォーマンス面がトレードオフされてきた感は否めない。ところが、同モデルはスタンダードサイズのノートPCに使われる標準電圧版のCPUを採用し、性能を犠牲にしていない。特に試用したLB-S210XR-SSDは、CPUにCore i7-2640M、8GBのDDR3メモリ、80GBのSSDを採用し、11.6型ワイド液晶クラスの製品ではトップクラスといってよい。

早速、Windows エクスペリエンス インデックスのスコアをチェックしてみよう。7点をオーバーしたのは「プロセッサ」の「7.1」と「メモリ(RAM)」の「7.5」の2項目となった。Core i7-2640Mは2コア/4スレッド処理に対応し、ターボ・ブースト機能もサポート。定格クロックは2.80GHz、最大クロックは3.50GHzと、モバイルマシンで採用されるCPUとしては最強クラスといえ、7点オーバーは納得だ。またメモリは最高スコア「7.9」に迫る数値となった。64ビット版のWindows 7の採用により、8GBのメモリ領域が無駄になっていないことを示している。

ちなみに、CPUによる3Dレンダリングでパフォーマンスを計測する「CINEBENCH 11.5」での同モデルのスコアは「3.20pts」。一世代前となるCore i5-560M(定格2.66GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.20GHz)のスコア「2.16pts」と比べ約1.48倍、同世代のミドルクラスとなるCore i5-2410M(定格2.30GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大2.90GHz)のスコア「2.55pts」と比べ約1.25倍も高速という結果になった。


インテル製SSDの採用で高速かつ安全に
試用機はSSDを採用していると前述したが、このSSDはインテルの最新モデル「SSD 320/MLC 80GB」となる。同製品は25nmプロセスで製造されたNANDフラッシュメモリーを採用し、シーケンシャルリードの目安は270MB/秒。750GBの2.5インチHDDのシーケンシャルリードが95MB/秒ほどなので、3倍近く高速にデータを読み出すことになる。試しに「CrystalDiskMark 3.0」で計測したところ、シーケンシャルリードは「258.9MB/秒」となった。目安となる270MB/秒にはわずかに届かなかったが、HDDと比べると圧倒的だ。現在、2.5インチHDD内蔵ノートを利用しているユーザーなら、同シリーズのSSDモデルを使用した際に、明らかにOSの起動が高速なことに気づくだろう。

一方でSSDの採用は、単に動作の高速化を目指すものではない。
SSDは半導体だけで構成されており、HDDのように回転部分を持たない。そのため振動や衝撃に強く、モバイルシーンで利用するマシンでは理にかなった選択といえるのだ。

豊富なBTOで多彩なニーズに対応
これまでは試用機となるLB-S210XR-SSDを中心に書き進めたが、LuvBook Sシリーズは非常に豊富なBTOメニューにより、多彩な用途に応えられるのも特徴だ。CPUは前述のCore i7-2640Mのほか、Core i5-2430M(定格2.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3GHz)、Core i3-2310M(2.10GHz)、Pentium B940(2.00GHz)、Celeron B800(1.50GHz)が用意されている。ストレージも80GB、120GB、300GBのSSDだけでなく、320GB、500GB、750GB、1TBのHDDを選択可能だ。

ハイエンドなCPUとSSDを組み合わせて、バリバリとモバイルシーンで使う構成にしてもよし、ミドルクラスのCPUを選択してメインマシンをサポートするサブマシンにしてもよし、安価なCPUをチョイスしてエントリーマシンにしてもよしなのだ。ちなみにCeleron B800、HDD 320GB、2GBメモリの最小構成での直販価格は39,900円、試用したCore i7-2460M、SSD 80GB、8GBメモリのプレミアム構成では79,800円となっている。「モバイル機は高額」というイメージが強いが、求めやすい価格帯に収まっている。


標準スペック
メーカー マウスコンピューター
製品名 LB-S210XR-SSD
ディスプレイ 11.6型ワイド光沢液晶(1366×768)
CPU インテル Core i7-2640M
メモリ 8GB PC3-10600 DDR3 SO-DIMM
SSD インテル 320/MLC 80GB
チップセット モバイル インテル HM65 Express
グラフィックス インテル HD グラフィックス 3000
光学ドライブ -
OS Windows 7 Home Premium 64ビット正規版
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN
インタフェース USB 3.0×1、USB 2.0×2
サイズ W288×D195×H36mm(折り畳み時)
重量 約1.5kg
バッテリー駆動時間 約5.3時間
価格 79,800円(税込)






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