【サイクロンと紙パックのシェアは拮抗】
最近の掃除機は、従来からある紙パックを使うタイプと、遠心力でゴミを分離させるサイクロン掃除機の2タイプがあり、どちらにしようか悩まれている方が多いかと思います。
実際、サイクロンタイプと紙パックタイプの売れ行きの比率は、ここ数年は、6対4から半々といった感じで、拮抗している状況が続いています。そこで今回は、各タイプが持つ長所と短所、そしてそれぞれのオススメモデルを紹介していきたいと思います。
【静音性に優れたモデルが多いサイクロン】
まずはサイクロンタイプですが、こちらはなんといっても排気がキレイな点が、一番のセールスポイントですね。また、溜め込んでいるゴミの量により吸引力が変化する紙パックと比較して、サイクロンタイプは吸引力が安定している点、また静かなモデルが多いところも、利点といえるでしょう。
逆にウィークポイントは、フィルター掃除の手間がかかる点や、遠心分離装置を搭載している分、本体サイズがやや大きくなってしまうところです。また紙パックタイプと比べて、お値段も高めです。
サイクロンタイプの一番人気は、パナソニックの『MC-SS210G』ですね。このモデルは、同社のサイクロンモデルの中では普及機クラスにあたる一台で、最上位機種と比べると若干稼動音が大きく、またナノイー噴射機能も省略されていますが、その分お求めやすい価格になっています。
この『MC-SS210G』の注目機能が、マイナスイオンが発生するヘッドです。このイオンの力によって、フローリングに付着した菌を引き剥がして除去できるので、まるで拭き掃除をしたような仕上がりになるんです。
『MC-SS210G』以外では、本体から放出されるプラズマクラスターイオンによって、お部屋の掃除とともに空気もキレイにするシャープの『EC-AX200』や、集めたゴミを圧縮してゴミ捨て時の舞い上がりを防ぐ東芝の『トルネオ VC-CG311』も人気があります。これらのモデルもそうなんですが、東芝とシャープは稼動時の静かさに定評があるモデルが多く、夜間にお掃除をされることが多い、お勤めの方がよく買われていきます。
【使い勝手に定評のある紙パックタイプ】
対する紙パックタイプですが、本体を比較的小さめにできるため取り回しやすい点、手入れもサイクロンタイプと比べてかからないといったところが長所ですね。また吸い込むパワーも、紙パックにゴミが溜まっていなければ、サイクロンよりも力強いです。
いっぽうで短所としては、サイクロンと比べて排気が汚かったり、吸引力が安定しない点、そして紙パック代というランニングコストがかかってしまうところが挙げられます。
紙パックタイプでは、日立製モデルの評判が高いです。ヘッドの部分の横幅が広く、それでいて、そのヘッドが左右90度に曲がって狭い部分の掃除もラクラクと、とにかく使い勝手に定評があります。なかでも一番人気なのが、ビックカメラでしか手に入らないオリジナルモデル『CV-PBU100』です。元々の使い勝手の良さにくわえて、フローリングへの負担を最小限に抑えられる「ソフト車輪」を採用した独自仕様が人気の秘訣です。
もうひとつ、紙パックで人気なのが、三菱の『雷神』です。このモデルの一番の特徴は、集じん容積を従来モデルの約2.4倍にアップさせた点で、これにより紙パックが本体内で大きく広げることができ、紙パックがより長持ちするようになりました。ただ、集じん容積を大きくした分、本体サイズは紙パックタイプにしてはやや大きめになっています。
【譲れないポイントを自覚しよう】
このようにサイクロンタイプと紙パックタイプでは、一長一短の特徴があります。掃除機を選ぶ際にチェックすべきポイントは、いろいろありますが、その中で自分が最も重視するポイントが何なのかを、ハッキリとさせることが大切です。
おおまかに分類するなら、吸引力の強さ・取り回しのしやすさ・手入れの簡単さを追い求めるなら、紙パックタイプがオススメ、いっぽうで運転時の静かさ・排気のキレイさ・ランニングコストを重視されるなら、サイクロンタイプが向いていると言えるでしょう。このように“コレだけは譲れない!”といったポイントがあれば、それに応じてどのタイプが適しているかが見えてくると思います。
ちなみに今年は、あのお掃除ロボット「ルンバ」にも、数年ぶりに新モデルが登場しました。また、それに追随するように東芝も「スマーボ」というお掃除ロボットを発売していて、こちらも要注目ですね。ただ、これらは床面の清掃しかできないので、あくまでもサイクロンや紙パックといったキャニスター型の補助的な存在として考えたほうが良いでしょう。
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